華氏65度の冬

うたを翻訳するということ

The Band

Daniel And The Sacred Harp もしくは 竪琴をあがなふべしと云ひ置きて男は去れりガレリの海へ (1970. The Band)

Daniel And The Sacred Harp Daniel And The Sacred Harp 英語原詞はこちら Daniel, Daniel and the sacred harp Dancing through the clover Daniel, Daniel would you mind If I look it over ダニエル、ダニエル そしてあの聖なるハープ クローバーの真ん…

The Weight もしくは重荷 (1968. The Band)

The Weight The Weight 英語原詞はこちら I pulled into Nazareth, was feelin' about half past dead; I just need some place where I can lay my head. "Hey, mister, can you tell me where a man might find a bed?" He just grinned and shook my hand…

The Great Pretender もしくは「ふりをする」ことにかけての偉大な人 (1955. The Platters)

前回の曲で「Young Pretender」という歌詞が出てきたのを見た瞬間から、頭の中を回り出して止まらなくなったのがこの曲である。「pretender」=「ふりをする人」。ものすごく「使える」言葉なのに、直接それに対応する日本語が見つからないのは、どうしてなのだろう。…

Loving You Is Sweeter Than Ever もしくはそうですそうなんです (1966. Four Tops)

リーヴァイ・スタッブスの名前が出てきたことだし、せっかくなのでフォー・トップスの曲も久しぶりに取りあげておくことにしようと思う。R&Bのコーラスグループの曲の翻訳はブルース・ブラザーズ特集以来なので、訳していて妙になつかしい感じがした。あれか…

Katie's Been Gone もしくは世界で一番美しい歌 (1975. The Band)

世界で一番美しい歌というのは、文字通り世界にひとつしかない。だからこんな言葉をタイトルに使えることは、後にも先にもこの1回しかありえない。 作詞/作曲はリチャード・マニュエルとロビー・ロバートソン。録音されたのはおそらく1967年。長らく海賊盤と…

This Wheel's On Fire もしくは あめつち に われ ひとり ゐて たつ ごとき この さびしさ を きみ は ほほゑむ (1968. The Band)

「燃える電話ボックス」と「燃える車」。 元々は「ロック史上初の海賊盤」として市場に出回ったというディラン&ザ·バンドのプライベートな録音が、1975年に「地下室」というタイトルで公式発売された際、この2曲がそういう順番で収録されていたことにはやはりそれな…

Long Distance Operator もしくは長距離電話交換手さん (1967. The Band)

90年代になったかならないかぐらいの頃、京都の丹後半島で1回だけ「100番電話」というものに出会ったことがある。部活の合宿先から実家に電話をかけさせてもらおうと、その民宿のおばさんにたずねたところ、「廊下に黒電話があるからそこで100番を回してくださ…

Stage Fright もしくは舞台恐怖症 (1970. The Band)

「失敗できない若者たち」の歌に続く歌と言えば、これしかない。ザ·バンドの「ステージフライト」。「舞台が怖い」という曲である。 そう。舞台はとっても怖いのだ。がんばれ。負けるな。リック・ダンコ。 The Last Waltz -Stagefright- Stagefright 英語原詞はこ…

When You Awake もしくは祖谷の谷から何が来た (1969. The Band)

…5人中4人が、20代です。右から2人目のガース・ハドソンすら、30代になったばかりです。 前回のクラッシュの曲からザ・バンドにつなげられる要素を見つけるのはなかなか難しかったので、「お題」の力を借りることにする。はてなブログの今週のお題は「私のおじ…

Acadian Driftwood もしくはエバーラスティングサマーはイルコンテンツ (1975. The Band)

1755年、アカディアの住民たちがイギリスによって強制的に故郷を追われた"Great Expulsion (大追放 )" の様子を描いた絵画。 この曲がラストワルツのコンサートで、しかもカナダ人であるニール・ヤングとジョニ・ミッチェルをステージに迎えて演奏されていた…

It Makes No Difference もしくは同じことさというのと何も変わらないさというのは同じではないと思う (1975. The Band)

歌詞対訳のブログもかれこれ60回を越えているわけだけど、それ以前に英語の歌を聞き続けて20年以上にもなるわけなのだけど、「耳で聞いただけで歌の意味がわかる」ようには、いまだになれない。10代の頃には、いっしょうけんめい勉強すれば、ラップだろうが…

Long Black Veil もしくは愛か友情か もしくは愛と友情と (1995. The Chieftains feat. Mick Jagger)

チーフタンズがアルバムタイトルにしているぐらいなので、この歌もWhiskey in the JarやMy Irish Molly-Oと同じように、古いアイリッシュトラッドなのだろうとずっと私は思っていた。けれども今回改めて調べてみて、アメリカのカントリー歌手のレフティ・フ…

Across the Great Divide もしくは大分水嶺のモリー (1969. The Band)

ここにもモリーである。このブログの第1回目を飾る "Old Dixie Down" が入ったアルバムの最初の曲でありながら、私がずーっと何を歌った曲なのかよく分からずにきた "Across the Great Divide" である。正直言って今でもよくわからない。今から改めて訳そう…

The Unfaithful Servant もしくはおじぎなんかはやめようぜ (1969. The Band)

20回も続けてきたのだから、そろそろ同じアーティストをもう1度取り上げても構わないのではないかと思う。 「おじぎなんかはやめようぜ」というのは大昔に古本屋で買った忌野清志郎の「十年ゴム消し」というそのまた大昔に出された詩集に載っていた「不忠実…

The Night They Drove Old Dixie Down もしくは華氏65度の冬 (1969. The Band)

いきなり、長い話から始めることになるのだけれど。 1992年にボブ・ディランがデビューから30周年を迎え、その記念コンサートがNHKで放映された時、中学生だった私は偶然テレビの前に座っていた。そして「オージェイズ」というものすごくかっこいい黒人のお…