華氏65度の冬

うたを翻訳するということ

Greetings to the New Brunette もしくは彼氏によろしく (1986. Billy Bragg)

f:id:Nagi1995:20170518203652j:image

=後日付記=

この記事を書いた当初、私はこの歌の意味するところが全く想像できず、形だけの試訳を掲載した上で、「詳しい方がいらっしゃったら教えてください」というメッセージのみを残しておいたのですが、その後半年を経ていろいろと教えて下さる方と出会うことができ、かなり正確と思われる新たな試訳を完成させることができました。歌の風景が見えてくるに至るまでの長いドラマは当初のままに残してありますが、手っ取り早くこの歌の意味だけを知りたいという読者の方は、画面をスクロールさせて一番下からお読みください。

大好きな歌なのに、ここに歌われているのはどういう気持ちや情景なのか、私はずっと分からずにいる。難しい言葉や表現は全く使われていないのに、こんなに訳しにくいと感じた歌は他にない。そして訳し終えても全く訳せた感じがしない。この歌のLPやCDを私は持っていないのだけど、歌詞カードがあったとしたらそこにはどんな訳詞が書かれていたのだろうかと思う。

PVはひたすら楽しくて、そしてせつない。一生懸命ひとと違った生き方をしようとしている80年代のイギリスの人たちの姿が次々と映し出されて、そのひとつひとつがかけがえのないことであるようにも思えるし、救いようもなく下らないことであるようにも感じられる。それがすごくはかなくて、甘酸っぱい。そしてところどころに歌詞と関係ありそうな映像も挟まれるのだけど、それがなにを意味しているのかは、やっぱり分からない。

 意味も分からないのにどうして私はこの歌が好きなのだろう。考えても答えが出そうにないので、今回はむしろこの歌がどうして「分かりにくい」のかに焦点を当てて試訳を掲載してみることにした。もしも私がこの歌を「読み間違えて」いると感じる人がいたならば、何年後でも構わないから指摘して頂けると本当に有難いと思う。最低限、文法的には間違いのない解釈を、自分はできているのかどうか。それさえこの歌をめぐっては、全く自信がもてないのである。


Billy Bragg - Greetings To The New Brunette

Greetings to the New Brunette

Shirley,
It's quite exciting to be sleeping here in this new room
Shirley,
You're my reason to get out of bed before noon
Shirley,
You know when we sat out on the fire escape talking
Shirley,
What did you say about running before we were walking
シェリー
この新しい部屋で自分が眠ってるのはすごくエキサイティングだ。
シェリー
ぼくがお昼より前にベッドを抜け出すのはきみがいるから。
シェリー
ねえ、非常階段の手すりに寄りかかって話してたあのとき
シェリー
一緒に歩く前に走ることについてきみは何て言ってたんだっけ。

Sometimes when we're as close as this
It's like we're in a dream
How can you lie there and think of england
When you don't even know who's in the team
ときどきこんな風に一緒にいると
まるで夢の中にいるみたいだね。
何でそんなところに寝そべってイングランドのことを考えたりできるのさ。
誰がチームにいるかも知らないくせに。

Shirley,
Your sexual politics have left me all of a muddle
Shirley,
We are joined in the ideological cuddle
シェリー
セックスについてのきみの政治学はぼくをひたすら混乱させた。
シェリー
ぼくらはイデオロジカルな抱擁のなか。

I'm celebrating my love for you
With a pint of beer and a new tattoo
And if you haven't noticed yet
I'm more impressionable when my cement is wet
ぼくはきみへの愛を
1パイントのビールと新しいタトゥーでことほぐ。
もしもきみがまだ気づいてくれてないんだとしたら
ふたりをつなぐものがグラグラになる日は近いんじゃないかと思って
ぼくは気が気でなくなってしまう。

Politics and pregnancy
Are debated as we empty our glasses
And how i love those evening classes
政治と妊娠
についてのディベートが交わされた。
ふたりで何杯もグラスを空にしながら。
こんな夜間学校を
どうやったら好きになれるって言うんだろう。

Shirley,
You really know how to make a young man angry
Shirley,
Can we get through the night without mentioning family
シェリー
きみは若い男を怒らせる方法を本当によく心得てる。
シェリー
ぼくらは家族の話抜きで夜を過ごすということができないものなんだろうか。

The people from your church agree
It's not much of a career
Trying the handles of parked cars
Whoops, there goes another year
Whoops, there goes another pint of beer
きみの教会に通ってる人たちはみんな
ぼくが大したやつじゃないってことで一致してる。
駐車されてるいろんな車のハンドルを試しているうちに
やれやれ 新しい一年が過ぎ
やれやれ もう1パイント分のビールも記憶の中に消えていく。

Here we are in our summer years
Living on icecream and chocolate kisses
Would the leaves fall from the trees
If i was your old man and you were my missus
今のぼくらは季節で言うなら夏のまっただなか。
アイスクリームとチョコレートのキスの上で暮らしてる。
もしもぼくがきみの老亭主できみがぼくの古女房だったら
木の葉もだんだん枝から落ちてくるようになるんだろうか。

Shirley,
Give my greetings to the new brunette
シェリー
新しいブルネットの恋人に
ぼくからよろしくって伝えておいてほしい。

...翻訳が難しいのは英語特有の言い回しが多いことにも起因しているのだと思う。二行目の"You're my reason to get out of bed before noon"という部分など、言いたいことは分かる気もするのだが、「普通の日本語」に直そうとするとどうしても適当な言い方が見つからない。さらにそのことの上で「正午前に起きること」が歌の中の彼氏にとっては「早い」のか「遅い」のか、そういうことを判断できる材料がいちいち不足しているように思う。

歌詞から見てとれるのは、「彼女」はとっても真面目な人で、歌い手の彼氏は極めていいかげんな人間だということである。彼女が横になって「イングランドのことを考えている」というのは、おそらく本気で英国社会の未来について考えていたりするのだけど、彼氏にとっての「イングランド」はせいぜいサッカーのチームのことでしかない。そういうところから二人のスレ違いは始まりつつある、という風に、しかし果たして解釈していいものなのかどうか。どうもこの彼氏が「いいかげんなやつ」だというのも、彼氏自身の演出くさく私には思われるからである。じゃあこの彼氏は「本当は」どういう人間なのか。それが私には全然つかめない。

"The people from your church agree~"の部分は文法的にも文化的にも解釈が難しい。一応「きみの教会に通ってる人たち」と訳したけれど、それで合っているのかどうか。さらにそのつぎの"It's not much of a career"は、主語が it である。だから彼氏の話をしているのかどうかすら、本当は確証が持てない。そしてそれに続く"Trying the handles of parked cars"。おそらく何かの比喩なのだろうけど、何を示してるのだろう。別の異性に気持ちが行くことだろうか?だとしたらそれは彼氏と彼女のどちらが?

そして最後の"Give my greetings to the new brunette"である。どう考えてもこの"new brunette"は彼女の新しい恋人だとしか思えないが、歌の最後の最後になって出てくるなんてあまりに唐突すぎないだろうか。直前の歌詞では「僕らの恋は今が最盛期」的なことを言ってるにも関わらずである。そこからそうなったのだとしたら、一体この二人はどちらから別れたのだろう。彼氏からだろうか。それとも彼女からだろうか。歌詞の中には全然判断できる材料がないのである。

そんな風に何ひとつ理解できないに等しいのに、それでもこの歌が好きで気になって仕方ない私というのは、いったい何なのだろう。いちばん気になるのはそのことだったりする。

…ザツなブログを書いてしまった。

ちなみにこのビリー・ブラッグという人の英語は、ものすごくナマっている。イギリス人なのにこんなにナマっていても許されるなんて、何だかうれしくなってしまう。もっともイングランドのど真ん中の下町で育ったひとだからこそ、こんなに自信を持ってナマることができるのであって、我々がナマるのとはまた全然次元の違った話であるのかもしれない。escapeをエスカイプと言ったり、debateをディバイトと言ったり…マネするのは楽しいけれど、クセがついたらとんでもないことになってしまうのだろうな。

ではまたいずれ。

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=後日追記=

待てば海路の日和あり。英語で書かれた古今東西のあらゆる歌の解釈を掲示板形式で討論している「Songmeanings」という海外サイトにこの歌についての質問を投稿してみたところ、半年目にして親切にも回答を寄せて下さる方が現れた。またコメント欄では「new brunette」が二人の間に生まれてくる子どものことを指しているという解釈の可能性を指摘して下さる方もいた。おかげでこの歌の風景が、私にもずいぶん鮮明に見えるようになってきた気がする。以下、その方とのやりとりを転載しておきたい。

私の質問は以下の7項目から成っていた。

こんにちは!私は日本人なのですが、この歌のことがずっと大好きでした。見たところ、歌詞に難しい言葉や、ややこしい言い回しは使われていないように思うんです。それなのに、この歌がどういうことを歌っているのか、今に至るまで私には全然わからずにいます。歌詞についてたくさん質問がありますので、どなたか思うところや感じるところを教えて頂けませんでしょうか?

①「You’re my reason to get out of bed before noon」…正午前に起きるというのは歌い手にとって早いんでしょうか?遅いんでしょうか?

②「running before we were walking」…これ、どういう意味ですか?ことわざか何かですか?

③「How can you lie there and think of england/ When you don’t even know who’s in the team」私の理解:彼女はイングランドの未来について真面目に考えている。しかし歌い手の彼氏にとってはイングランドなどという言葉はサッカーチームの名前でしかない…合ってます?

④「And if you haven’t noticed yet/ I’m more impressionable when my cement is wet」私の理解:彼氏は、もしも彼女が自分のタトゥーに気づいてくれなければ、グラグラになったセメントみたいに、別れの予感で不安になっちゃうよ、と言っている…合ってます?

⑤「The people from your church agree/ It’s not much of a career」…このフレーズは文化的にも文法的にも、我々にとってとりわけ難しく感じられます。「The people from your church 」というのは「彼女と信仰を同じくしている人たち(そして彼氏は違う宗教を信じている)」ということなのでしょうか?「It’s not much of a career」というのはその人たちの彼氏に対する評価なんでしょうか?(だったらどうしてitが主語にななるんですか?)

⑥「Trying the handles of parked cars」…これ、どういうことですか?なにかの比喩ですか?

⑦「Give my greetings to the new brunette」…この「new brunette」って私には「彼女の新しい恋人」のことを言ってるとしか思えないんですが、何でそういうことになっちゃったんでしょうか?直前では「ぼくらは夏の真っ盛り」とか言ってるのに…

…私の英語が未熟だから分からないのか、それとも歌詞そのものが初めから曖昧に書かれているから分からないのか。それすらも自分では分かりません。どうか皆さんの意見を聞かせてください。

…これに対してwibblypignzさんという奇特な方が寄せてくださったのが、以下のコメントである。

@Nagi1995 Hi there - a very long time after your comment! And your English is very good. There are quite a few cultural and metaphorical things happening in the text.
ナギさんこんにちは。あなたのコメントからずいぶんな時間が過ぎてしまいましたね。この歌には文化的な要素や比喩的な要素や、そういうのがたくさん歌詞の中に歌いこまれているのです。

In response to your questions
あなたの質問に答えますと…

The singer's character is presumably out of work, and so the idea of getting up to go to work - or do anything - is not real for him: he might be tempted to stay in bed all day.
① この歌い手のキャラクターについてですが、おそらく仕事にはついていません。だから仕事に行くために起きるとか、あるいは他の何かのために起きるという発想は、彼氏にとってはあまりリアルでないのです。おそらく彼氏は、一日中寝ていたい人だと思います。

2. There's an English phrase: "don't run before you can walk", meaning: don't try something hard before you master something easy.
② 英語には「歩き方も知らないのに走ろうとするもんじゃない」という言葉があります。簡単なこともマスターできないうちから難しいことに手を出すべきではないという意味です。

3. A bit more complicated! There's a story that Queen Victoria told women to "lie back and think of England", in relation to ... sexual relations. The singer is combining that with the common perception that "England" refers most often in popular speech to the football team, much more a male pursuit than a female one.
これはちょっと複雑です!ビクトリア女王の時代、女性は「仰向けになってイングランドのことを考えなさい」と教えられていたという話がありまして…何の話かと言うと、結婚して初めてセックスする時の心得とされていた言葉だそうなんです。歌い手はこの故事に、イングランドというのはサッカーチームについて言及する時に一番よく使われる言葉だというイメージを重ね合わせています。女が人生を捧げる対象と言うよりは、男が捧げる対象だというイメージですね。

4. Again, a bit tricky. I wonder whether he is saying that when he's drunk ("wet") he will agree with his partner's hope (for marriage?). When cement is wet, you can make an impression that will last. I don't think the tattoo is significant except that it's probably her name.
④ここもちょっとトリッキーですね。「セメントがしめっている時」というのは彼氏が「酒を飲んでいる時」ということなのではないかと私は思います。酔っ払って(wet)しまえば、彼女の両親の希望にこたえる(結婚?)こともできるかもしれない。ということではないかと。「セメントがしめっているうちに」というフレーズからは、それが固まればずっと長持ちするという印象を受けますよね。タトゥーはおそらく彼女の名前を刻んでいるのではないかと思いますが、それほど深い意味があるとは私は思いません。
5-6. This indicates their difference of faith (and maybe "class"), and perhaps people saying he's not good enough for her, especially as he a) either steals cars, or b) (more likely) in metaphor - is stuck trying the same things that don't work, year after year.
⑤⑥このフレーズは二人の信仰(そしておそらく「階級」)の違いを言い表しています。そしておそらく人々は、彼氏は彼女と釣り合わないと言っているのです。とりわけ彼氏が、A)車を盗むような人間であるから。もしくは、B)比喩として(こちらの方がそれらしいと思いますが)何年も同じことに取り組み続けて結果を出せずに足踏みしているような人間であるから、です。

7. This is the difficult one! It could be a) that there is a new baby. I don't think so. b) that there's a new man in her life. I don't think so. c) that in the 1980s (when this song was written) most people were just discovering hair dye, and the woman might have been trying to create a new image for herself. Maybe the singer is trying to find his place in this "new image" as her partner?
⑦これが難しいんです!考えられる答えとしては、A)新しい子どもが生まれる。私はこれは違うと思います。B)彼女の人生に新しい男性が現れる。これも違うと私は思います。C)この曲が書かれた80年代には、人々はまだ髪を染めるということを始めたばかりでした。そしてこの歌の彼女は、自分のイメージを変えようとしていたのではないかと思います。そんな風にイメチェンした彼女のパートナーとしての位置に、彼氏は自分が立つべき場所を見出そうとしているのではないでしょうか。

 …何もかもが、私にとって完全に新しい情報だった。やっぱり直接ネイティブの人に聞いてみないと、分からないもんだなあ。とりわけ「横になってイングランドのことを考える」というフレーズにそんな意味と歴史が込められていたなんて、晴天の霹靂だった。ギャグとして受け止めればいいのかストレートに憤るべき話なのか、ちょっと言葉に詰まってしまう。子どもをつくるのも「国のため」という話なわけで、これはもう女性に対する極限的にえげつない抑圧だとしか言いようがない。(「産めよ増やせよ」をスローガンにしていた戦前の日本でも、同じようなことが言われていたわけだ)。しかしこの歌詞を見る限りかなり進歩的な考えを持った女性であると見受けられるシェリーさんが、そういう時代の人みたいな素振りをたたえてベッドの上に横たわっていることを、ギャグとして受け止めるべきなのかマジに受け止めるべきなのかということは、彼氏にとってかなり微妙な問題だと思う。さらにそれに対して「イングランドチームの選手の名前も知らないくせに」という言っちゃあ何だがマッチョな切り返し方をしている彼氏の方にも、ギャグとして言ってるのかそれとも地金が出ているのか、分からないような危うさがある。彼女にしても彼氏にしても、自分たちが一番嫌っているはずのそうした保守的な価値観から、根っこのところでは完全に決別できていないようなぎこちなさを抱えている感があって、それがこの歌の風景を独特なものにしていると思う。

それはとてもムズムズするような感覚だけど、ものすごくリアルな感覚である。私が長いことこの歌に無視できないものを感じ続けてきたのは、その「リアルな感じ」ゆえのことだったのかもしれない。だんだん私にも、いろんなことが分かってきたような気がする。

ちなみにグレープ時代のさだまさしの「朝刊」という曲に

きみは早起きしたのがさも得意そうに
寝ぼけまなこのぼくをテーブルに追い立て
ねえまた巨人が負けたってさって
高田の背番号も知らないくせに

というフレーズがあって、ビリーブラッグのこの曲から私が初めに連想したのはそれだったのだが、さだまさしとビリーブラッグの何が違っているかと言えば、前者は「単なるマッチョな男」であるのに対し、後者は「マッチョな自分を何とかしなければならないという良心だけは少なくとも持ち合わせている男」であるという点である。そういう人が作る歌はえてして他人の悪口よりも自分の悪口ばかりになってしまいがちになるのだけれど、私はやっぱり、ビリーブラッグみたいな人と一緒にやって行く道を選びたいと思う。

その他、「ブルネットの髪をした新しい登場人物」が一体誰のことを指しているのかという最大の問題も残っているわけだが、これに関してはネイティブの人が聞いてもハッキリしたことは言えないのだということが明らかになったことで、私はむしろスッキリしている。「子ども」説をとっている海外サイトの解釈は、彼氏がシェリーさんを妊娠させたまま彼女のもとを去ろうとしているという身もフタもないような話になっていたが、私の質問に答えてくださったwibblypignzさんの解釈はそれと違ってずいぶん微笑ましい。私はそっちの方が好きだし、それが正解であってほしいと思うな。

…というわけで以下が、上のことを参考にして作り直した私の最新の試訳である。「あ」さんwibblypignzさんご協力ありがとうございました。改めましてまたいずれ。

Greetings To The New Brunette

Shirley,
It's quite exciting to be sleeping here in this new room
Shirley,
You're my reason to get out of bed before noon
Shirley,
You know when we sat out on the fire escape talking
Shirley,
What did you say about running before we were walking
シェリー
この新しい部屋で
自分が眠ってるのは
すごくエキサイティングな気持ちだ。
シェリー
ぼくがお昼より前に
ベッドを抜け出すのは
きみがいるからだよ。
シェリー
ねえ、非常階段の手すりに
寄りかかって話してたあの時
シェリー
歩けるようになる前に走り出すのは
いかがなものかっていう
ぼくらの問題について
きみは何て言ってたんだっけ。

Sometimes when we're as close as this
It's like we're in a dream
How can you lie there and think of england
When you don't even know who's in the team
ときどきこんな風に一緒にいると
まるで夢の中にいるみたいな
感じがするね。
昔の女の人は初めての夜には
「仰向けになってイングランドのことを考えなさい」とか
言われたらしいけど
考えてるの?
そこに横になって?
何で考えられるわけ?
イングランドチームの
選手の名前も知らないくせに。

Shirley,
Your sexual politics have left me all of a muddle
Shirley,
We are joined in the ideological cuddle
シェリー
セックスについてのきみの政治学は
ぼくをひたすら混乱させた。
シェリー
ぼくらは
イデオロジカルな抱擁のなか。

I'm celebrating my love for you
With a pint of beer and a new tattoo
And if you haven't noticed yet
I'm more impressionable when my cement is wet
ぼくはきみへの愛を
1パイントのビールと
新しいタトゥーでことほぐ。
そしてきみはまだ
気づいてくれてないみたいだけど
セメントが固まってない時って言うか
お酒が入っている時のぼくは
割と素直に人の言うことを
受け入れる人間なのだよ。

Politics and pregnancy
Are debated as we empty our glasses
And how i love those evening classes
政治と妊娠
についてのディベートが交わされた。
ふたりが何杯も
グラスを空にする中で。
こんな夜間学校をどうやったら
好きになれるって言うんだろう。

Shirley,
You really know how to make a young man angry
Shirley,
Can we get through the night without mentioning family
シェリー
きみは若い男を怒らせる方法を
本当によく心得てる。
シェリー
ぼくらは家族の話抜きで
夜を過ごすということが
できないものなんだろうか。

The people from your church agree
It's not much of a career
Trying the handles of parked cars
Whoops, there goes another year
Whoops, there goes another pint of beer
きみの教会に通ってる人たちは
みんなぼくが
大したやつじゃないってことで
一致してる。
駐車されてるいろんな車の
ハンドルをいじくっているうちに
やれやれ
新しい一年が過ぎ
やれやれ
もう1パイント分のビールも
記憶の中に消えていく。

Here we are in our summer years
Living on icecream and chocolate kisses
Would the leaves fall from the trees
If i was your old man and you were my missus
今のぼくらは
季節で言うなら夏のまっただなか。
アイスクリームとチョコレートの
キスの上で暮らしてる。
もしもぼくがきみの老亭主で
きみがぼくの古女房だったら
木の葉もだんだん枝から
落ちてくるようになるんだろうか。

Shirley,

Give my greetings to the new brunette
シェリー
ブルネットの髪をした
新しい誰かさんに
ぼくからよろしくって
伝えておいてほしい。