華氏65度の冬

うたを翻訳するということ

A Taste of Honey もしくは他人の不幸 (1963. The Beatles)


今週のお題「テスト」にちなんで、このさい「テースト・オブ・ハニー」も訳しておくことにしよう。このブログも「いっちょまえ」になろうと思ったら、まだ先は長いけど、いずれ最低ビートルズの曲ぐらいはコンプリートしておかなければ、世の人の役に立てるようになるには程遠い。どうせいつかは翻訳しなければならなかった曲である。

実際、ブログを始めて改めて実感するようになったことだが、世の中の人たちのビートルズに対する関心度というものは、他のバンドに対するそれと比べてヒトケタ単位のレベルで、違っていると言っていい。アクセス解析の数字にそれは如実にあらわれている。私自身にはぜんぜん納得が行かないことなのだが、かれこれ70曲以上の歌をとりあげてきたにも関わらず、このブログの歴史の中で一番PV数が多い記事はずーっと「オブラディオブラダ」のままである。オブラディオブラダの翻訳が知りたいなら、こんなブログなんかわざわざ訪ねてこなくても他にもっとビートルズ愛に溢れたサイトがいくらでもあるだろうに、どうして他の翻訳のPV数は伸びてくれないのだろう。せめて「ストロベリーフィールズフォーエバー」の方にもうちょっと注目してもらえた方が私としては納得が行くのだけど、こちらはいまいち、パッとしない。それでもやはり、他のいろんな曲と比べた時の注目度は、段違いである。

ぜんたい、このブログに関して言うなら、私が歌の翻訳にかけた苦労の量と、読んでくれる人の関心の傾向とは、いつも反比例しているような気がする。5分たらずでテキトーに翻訳したクラプトンの曲に次から次へと星がつく一方で、半日がかりで訳したジョニ・ミッチェルの「コヨーテ」がほとんど誰にも相手にしてもらえないのは、どういうことなのだろう。わざわざ「今回は真面目に翻訳していません」と断り書きを入れた「フロム・ア・ディスタンス」にやたらと「愛されている手ごたえ」があって、他のどこを探してもこれだけ正確さにこだわった翻訳には出会えないはずだと私が自負しているところの「ラジオスターの悲劇」は全然かまってもらえないという現実は、どう解釈すればいいのだろう。

…こんな風に私が「取りあげる歌と直接関係のない話」をだらだらと続けるのは、大体その歌に対してほとんど愛着を感じていないケースである。



A taste of honey:The Beatles

A Taste Of Honey

A taste of honey
Tasting much sweeter than wine

ワインよりずっと甘い
蜜の味



I dream of your first kiss
And then I feel upon my lips again

きみとの最初のキスを夢に見れば
唇にまたあの感覚がよみがえってくる



A taste of honey
Tasting much sweeter than wine

ワインよりずっと甘い
蜜の味



I will return, yes I will return
I'll come back for the honey and you

戻ってくるよ
きっと戻ってくる
ハニーのために
きみのために



Yours was the kiss that awoke my heart
There lingers still, though we're far apart

きみのキスは
ぼくのハートを目覚めさせるキスだった
ぼくらが遠く離れ離れになっても
心の中にずっと残ってる



That taste of honey
Tasting much sweeter than wine

ワインよりずっと甘い
蜜の味



Oh I will return, yes I will return
I'll come back (He'll come back)
for the honey (For the honey)
and you

ああ 戻ってくるよ
きっと戻ってくる (戻ってくるってよ)
ハニーのために (ハニーのために)
きみのために

はちみつを意味するハニーと恋人に呼びかける言葉としてのハニーがかかってるわけですねははは。

陳腐だ。



















…それで終わらせちゃったらやっぱりいろんな人から怒られるかもしれないので、今回この歌について調べる過程で新しくカシコくなったことをふたつみっつ、メモしておきたい。何であれ調べてみると、そこにはいろんな出会いや発見があるものである。

  • この歌はもともと1960年に上演された同名のブロードウェイミュージカルのために作られた曲で、ビートルズのオリジナルではない。ポールの好みでバンドのレパートリーに加えられたが、ジョンはこの曲が大嫌いで、自分で歌う時には「A Waste of Money (カネのむだづかい)」と替え歌にしていたらしい。

蜜の味 - Wikipedia

  • ヤフー知恵袋に「蜜の味はどうして『テースト オブ ハニー』なんですか?『ハニーテイスト』じゃいけないんですか?」と質問している人がいたのだけれど、「テースト オブ ハニー」は正確には「蜜のように甘い味覚」という意味で、これを「ハニーテイスト」と言ったら「蜜甘味(みつあまあじ?)」と言うような「ヘンな語感」になるのだとのこと。単に「蜜の味」と言いたい時には「ハニー フレイバー」と言えばいいらしい。「味」と「匂い」をどのように区別するかは、文化によって相当感覚が違うようである。そういえば中国語でも「匂い」のことを「味道」と言うんだよな。

蜜の味は「A Taste Of Honey」だそうですが、なぜ「Honey-Taste」では... - Yahoo!知恵袋

  • 一歳未満の赤ちゃんは、はちみつを消化できないから食べさせちゃダメだとむかし家庭科で習ったけれど、昨日読んだ下記の方のブログによると、お母さんが授乳前にはちみつレモンを飲んだだけでも、赤ちゃんの顔にはブツブツが出てくるぐらい、その影響はデリケートなものであるらしい。これは、気をつけないといけないと思った。

世界のKitchenから NO WAX LEMON PEEL HONEY - 日々のこと。


村上ショージ【みんなでドゥーン】


どぅどぅんどぅーん。ではまたいずれ。