華氏65度の冬

うたを翻訳するということ

I Need To Be In Love もしくは青春の輝き (1976. The Carpenters)


遙かなる影」が「青春の光と影」とゴッチャになってしまうのは、おそらくカーペンターズが「青春の輝き」という曲も一緒に歌っているからなのである。何か、こんなに増えてくると、曲はしっかり覚えているのだけれど曲名は全然正確に覚えていない。「あ、青春のナントカちゅーやつやね」だけで済ましてきたのが、私の前半生であったと言えよう。(...何が「言えよう」じゃ)。この際、ハッキリさせておきたいという気持ちも込めて、「青春」関係の曲はまとめて翻訳しておくことにしたい。

それにつけてもこの歌の原題は「I Need To Be In Love」だったのね。何か、そのまんまだったのね。しかも内容を読んでみるとこの歌の主人公もやはりそれほど「輝いている」感じではないし、「青春」という年でもない感じである。とはいえ生前のカレンさんがカーペンターズの歌の中で一番好きだったのはこの歌だったのだそうで、それは結構、大事なことを知ったという感じがする。


I Need To Be In Love

I Need To Be In Love

英語原詞はこちら


The hardest thing I've ever done is keep believing
There's someone in this crazy world for me
The way that people come and go through temporary lives
My chance could come and I might never know

私が今までの人生でやってのけてきた
いちばんハードなことは
このcrazyな世界のどこかに
私のためだけの誰かがいるはずだって
信じ続けることだった。
普通の毎日の中で
現れては消えてゆく人たちの顔の中に
私のチャンスは訪れるのかもしれないし
知らないまま
終わっていくのかもしれない。


I used to say "No promises, let's keep it simple"
But freedom only helps you say goodbye
It took a while for me to learn that nothing comes for free
The price I paid is high enough for me

「約束なんていらないから
シンプルに行こうよ」
と私はいつも言っていたものだった。
でも自由なんて最後には
あなたがさよならを言う時にだけ
役に立ってくれるものでしかない。
タダで手に入るものなんて
この世にはないんだってことを
私が学ぶのには時間がかかったし
払った代償は
私には高すぎるものだった。


I know I need to be in love
I know I've wasted too much time
I know I ask perfection of a quite imperfect world
And fool enough to think that's what I'll find

私は愛の中にいなくちゃいけない。
それは分かってる。
私はあまりに長い時間をムダにしてきた。
それも分かってる。
私はこの不完全な世界に
完全さを求めようとしているのだ。
そのことは分かってる。
それなのにそれがきっと見つかるって
本気で思えてしまうくらい
私はfoolだってことなんだろうな。


So here I am with pockets full of good intentions
But none of them will comfort me tonight
I'm wide awake at 4 a.m. without a friend in sight
I'm hanging on a hope but I'm all right

それで私は
ポケットを善意でいっぱいにして
ここにいるわけなのよ。
なのに今夜の私に
安らぎを与えてくれる人は
どこにもいない。
朝の4時なのに目をギラギラさせて
それなのに友だちの姿も見つけられない。
私は希望にしがみついてるだけ。
でもまあ
大丈夫よ。


I know I need to be in love
I know I've wasted too much time
I know I ask perfection of a quite imperfect world
And fool enough to think that's what I'll find

私は愛の中にいなくちゃいけない。
それは分かってる。
私はあまりに長い時間をムダにしてきた。
それも分かってる。
私はこの不完全な世界に
完全さを求めようとしているのだ。
そのことは分かってる。
それなのにそれがきっと見つかるって
本気で思えてしまうくらい
私はfoolだってことなんだろうな。



「crazy」「fool」という言葉は「精神病者」に対する差別表現です。ここでは原文をそのまま転載しました。


鈴木祥子 優しい雨

「こんなに普通の毎日の中で出会ってしまった二人」という有名な歌詞の中にはカーペンターズのこの歌がエコーしていたのだなといったようなことを翻訳しながら何となく思い、やっぱり鈴木祥子さんにとってカーペンターズは特別だったんだろうなとかいろいろ考えたのだけど、よく考えたらこの歌の作詞は小泉今日子さんだったのだった。


草原の輝き

そんでもって「青春の輝き」とさらにゴッチャになってしまうのがこの曲だったのだけど、もう間違うことはないだろう。親戚のおばさんに言わせると子どもの頃の私がこの振り付けをマネする姿は悶絶するほど可愛かったらしいのだが、しかしこれをやって可愛いのは本当に子どもだけだろうな。というわけでまたいずれ。


=楽曲データ=
Released: 1976.5.21.
Key: A

青春の輝き

青春の輝き

優しい雨

優しい雨