華氏65度の冬

うたを翻訳するということ

Stewball もしくは Skewball もしくはハッピークリスマス (18c. English Folk Song)


Stewball (Hollies)

Stewball

英語原詞はこちら


Oh Stewball was a racehorse,
and I wish he were mine.
He never drank water,
he always drank wine.

ステューボールは競走馬だった。
おれはあいつがほしかった。
あいつは水なんか飲まなかった。
いつもワインを飲んでいた。


His bridle was silver,
his main it was gold.
And the worth of his saddle
has never been told.

あいつのくつばみは銀無垢で
たてがみの色は黄金だった。
そしてあいつの鞍の値打ちときたら
知ってる人間は誰もいなかった。


Oh the fairgrounds were crowded,
and Stewball was there
But the betting was heavy
on the bay and the mare.

レース場は満員で
ステューボールもそこにいた。
けれども賭け金は他の
鹿毛馬と牝馬に集まっていた。


And a-way up yonder,
ahead of them all,
Came a-prancin' and a-dancin'
my noble Stewball.

するとどうだい。
連中の先頭に
跳ねるように踊るように飛び出したのは
おれの気高きステューボールだった。


I bet on the grey mare,
I bet on the bay
If I'd have bet on ol' Stewball,
I'd be a free man today.

おれは芦毛の牝馬と
あの鹿毛馬に賭けてたんだよな。
もしもステューボールに賭けてたら
今頃は自由の身になれてたはずなのにな。


Oh the hoot owl, she hollers,
and the turtle dove moans.
I'm a poor boy in trouble,
I'm a long way from home.

ああフクロウが泣きわめき
キジバトは辛気臭い声をあげる。
おれは落ち目のみじめな男で
ふるさとを遠く離れている。


Oh Stewball was a racehorse,
and I wish he were mine.
He never drank water,
he always drank wine.

ステューボールは競走馬だった。
おれはあいつがほしかった。
あいつは水なんか飲まなかった。
いつもワインを飲んでいた。


PPM Stewball

=翻訳をめぐって=

ジョン·レノンの「ハッピークリスマス」の「元歌」になっている可能性が高いとして、海外サイトで紹介されていた歌。私自身も前の記事を書くための作業で数時間前に初めて聞いたばかりの曲なのだが、確かに「同じ曲」としか思えないぐらい、よく似ている。イギリスでは18世紀から歌い継がれている古いバラッドなのだそうで、主人公の馬の名前が「Skewball」になっているものと「Stewball」になっているものとの2つのバージョンが伝わっているらしい。

このブログの「ジャンル別インデックス」には「馬の歌」というジャンルが半分遊びで作ってあるのだが、最近その項目の歌が不自然なくらいに増えており、「愛の歌」の項目をも上回ってしまいそうな勢いなので、何とかした方がいいのではないかと思っていたりする次第である。まあ、結局は「なるようにしか」なりはしないのだけど。

この歌には「馬の専門用語」が沢山出てくるもので、一応辞書を引いて調べてはいるのだけれど、「くつばみ」というのが「どういう馬具」で「鹿毛」というのが「どういう毛色」なのかといったようなことを、ちゃんと「わかった」上で翻訳できているわけではない。調べてみると下のような親切な画像も出てきたのだけど、こんなの自分で馬を飼ってる人でもない限り、やっぱり覚えられるわけがないよな。というわけでまたいずれ。