華氏65度の冬

うたを翻訳するということ

Tears In Heaven もしくは うぃず·のーまねぃ (1992. Eric Clapton)

With no money = お金がないんです

…はい。恥ずかしながらそういう歌い出しなのだと、25年以上にわたり思い込んできました。

実は「Would you know my name (あなたに私の名前がわかるだろうか)」という歌い出しだったのだということを知ったのは、そしてその歌い出しの意味を知ったのは、はい。つい先ほどのことでありました。

私が今回、この今までろくに聞いてこなかった歌をどうしても取りあげておかねばならないと思ったのは、恥をそそぐためと言うよりはむしろ罪滅ぼしのためです。私は本当にこの歌に対して、失礼なことをしてきたのだと思います。

なお、この歌の歌詞とその背景に関しては、以前に「天国への階段」を取りあげた時に紹介させて頂いた Lady Satin さんという方が、全四回にわたる詳しい考察をまとめて下さっています。この歌について本当に「ちゃんと知りたい」と思われる方は、そちらを読んで頂くのが一番いいのではないかと思います。何しろ私はこの歌を「お金がないことをボヤいている歌」だとずっと勘違いしていた人間です。語れる資格なんて、1ミリもあるわけがないのです。

以下、試訳となっております。

ladysatin.exblog.jp

Tears In Heaven

Tears In Heaven

英語原詞はこちら


Would you know my name
If I saw you in heaven?
Would it be the same
If I saw you in heaven?
I must be strong and carry on
'Cause I know I don't belong here in heaven

もしも天国で会えたなら
あなたには
わたしの名前がわかるだろうか。
もしも天国で会えたなら
変わらないままの
あなたとわたしに戻れるのだろうか。
私は強くならなければいけないし
続けるべきことを
続けなければならない。
自分はこの天国に
いるべき人間ではないのだということを
わたしは知っているのだから。


Would you hold my hand
If I saw you in heaven?
Would you help me stand
If I saw you in heaven?
I'll find my way through night and day
'Cause I know I just can't stay here in heaven

もしも天国で会えたなら
あなたは
わたしの手を握ってくれるだろうか。
もしも天国で会えたなら
あなたはわたしを
ちゃんと立たせてくれるだろうか。
昼となく夜となく
わたしは自分の進むべき道を
見つけ出すことだろう。
自分はこの天国にとどまることの
できない人間なのだということを
わたしは知っているのだから。


Time can bring you down,
time can bend your knees
Time can break your heart,
have you begging please, begging please

時は人を打ちのめし
時は人にがっくりと膝をつかせ
時は人の心を壊し
この通りですからと這いつくばらせる。
そんなこともある。
この通りですからと。


Beyond the door there's peace I'm sure
And I know there'll be no more tears in heaven

扉のかなたには平和がある。
わたしはそう確信している。
そして天国に行けばもう
悲しむべきことなどきっと
なくなっているに違いないということを
わたしは知っている。


Would you know my name
If I saw you in heaven?
Would you feel the same
If I saw you in heaven?
I must be strong and carry on
'Cause I know I don't belong here in heaven

もしも天国で会えたなら
あなたには
わたしの名前がわかるだろうか。
もしも天国で会えたなら
あなたは
同じように感じてくれるだろうか。
私は強くならなければいけないし
続けるべきことを
続けなければならない。
自分はこの天国に
いるべき人間ではないのだということを
わたしは知っているのだから。

=翻訳をめぐって=

以下は「Wikipedia」からの引用です。

「ティアーズ・イン・ヘヴン」(Tears in Heaven)は、1992年に発表されたエリック・クラプトンの楽曲である。クラプトンは映画『ラッシュ』のサントラを担当し、その主題歌としてこれをリリースした。

この曲は、息子の死を悼んで作られた歌である。1986年8月、クラプトンはイタリア人女優ロリ・デル・サント(Lori Del Santo)との間に息子コナー(Conor)を授かる。彼は自分によく似た息子を大変可愛がり、父親としての時間を大切にしたいと述べていた。しかし1991年3月20日午前11時、当時4歳半だったコナーが母親の自宅の階段を駆け上がっていたところ、たまたま開いていた踊り場の窓から転落して死亡した。自宅は、アパートの53階だった。

あまりにも悲劇的な事態に大変ショックを受け、クラプトンは自宅に引き篭もってしまった。彼が再びドラッグと酒の世界に舞い戻ってしまうのでのはないかと多くのファンが懸念したが、コナーに捧げる曲を作ることでその悲しみを乗り越えることに成功した。そして同年、親友ジョージ・ハリスンを十数年ぶりにツアー活動に復帰させ、クラプトンは自分のバンドと共にハリスンのバックを務めることで、音楽シーンに本格的に復帰した。

ではまたいずれ。


=楽曲データ=
Released: 1992.1.1.
Key: A