華氏65度の冬

うたを翻訳するということ

Woman もしくは おんなのひとへ (1980. John Lennon)


Woman

Woman

英語原詞はこちら


(For the other half of the sky)
(ぼくの空の半分を支えてくれている人に)

Woman
I can hardly express
My mixed emotions at my thoughtlessness
After all, I'm forever in your debt

おんなのひとへ。
自分がいかに何も考えていない人間で
あるかということにまつわるぼくの
ぐちゃぐちゃした気持ちについて
言葉でうまく説明することは
できるように思えないんですけど
何て言うかつまりぼくは
あなたに一生借りがある。
ということだと思うんです。


And woman
I will try to express
My inner feeling and thankfulness
For showing me the meaning of success

そしておんなのひとへ。
うまくやれるということが
どういうことなのかということを
あなたがぼくに教えてくれたことについて
ぼくが心の中でどんな風に感じ
ありがたいと思っているかということを
何とかしてぼくは
言葉にしてみたいと思うんです。


Ooh, well, well
Doo, doo, doo, doo, doo
Ooh, well, well
Doo, doo, doo, doo, doo

えーとですね。いやいやいや。
むむむむむ。うふふふふ。


Woman
I know you understand
The little child inside the man
Please remember my life is in your hands

おんなのひとへ。
誰にだってオトコの中には
ちっちゃい子どもが
住んでるんだってことを
あなたはわかってくれている
ものだと思ってるんです。
ぼくの人生はあなたの手の中にあります。
そのことを
忘れないでいてほしいんです。


And woman
Hold me close to your heart
However distant, don't keep us apart
After all it is written in the stars

そしておんなのひとへ。
ぼくのことを抱きしめて
ハートのそばに
引き寄せてほしいんです。
どんなに遠くなっても
離れないでいてください。
星に刻まれた約束なんです。
いろいろ言ってみたとしても
最後はそれなんです。


Ooh, well, well
Doo, doo, doo, doo, doo
Ooh, well, well
Doo, doo, doo, doo, doo

えーとですね。いやいやいや。
むむむむむ。うふふふふ。


Woman
Please let me explain
I never meant to cause you sorrow or pain
So let me tell you again and again and again

おんなのひとへ。
言い訳をさせてください。
あなたのことをかなしませたり
傷つけたりなんて
したいと思ったことは
絶対にないんです。
だから何度でも何度でも
何度でも何度でも言わせてください。


I love you, yeah, yeah
Now and forever
I love you, yeah, yeah
Now and forever
I love you, yeah, yeah
Now and forever
I love you, yeah, yeah

愛してます。
はいっ。
今もこれからもずっとです。



12月8日。そういえば今年はジョンレノンの曲を一曲も翻訳していなかったことに気づいたので、思い出したように取りあげておくことにしたい。それにつけても一年が経つのは早い。

冒頭のセリフ部分の「For the other half of the sky」というフレーズについて。各国語のWikipediaをはじめ多くのサイトでは「婦女能頂半辺天(天の半分は女が支える)」という毛沢東の言葉からの引用であるという説明がなされているが、当の中国語のウェブサイトでは、文革時代にあれほど叫ばれて知らない人が一人もいないような言葉であるにもかかわらず、毛沢東の全集や発言録の中には一致するフレーズをひとつも見つけることができないとのことで、「本当は誰の言葉だったのか」を探求している記事がいくつも見つかる。「天の半分は女が支える」は日本でも1960年代以来、さまざまな運動の現場で引用されてきたフレーズだったと私も聞いているが、実際にはーー「失敗」に終わったことは否定できないにせよーー「理想」を求めるありとあらゆるエネルギーが噴出していた文化大革命の時代において、文字通り中国の民衆の只中から「自然発生的に」生まれてきた言葉だったのだと考えられる。そうだったのだとしたら、その方がずっといい。というのが私の感想である。

ではまたいずれ。


Sion 12月


=楽曲データ=
Released: 1980.11.17.
Key: E♭